阿修羅
時は西暦2021年
人類が終のミエナイ恐怖の敵と戦う中
入口の扉をあける音が店内に響く。
おしゃべり好きなおじさんと
陽気な外国人のおばさん
2人は常連だ。
「また俺たちだけだ暇そうだな、アハハ」
「こんにちわ今日も貸切ですね」とピヨ彦
「アライイジャナイノ、ステキ」
2人はいつもこの小さな焼肉屋で
たわいもない話をしながら
肉を頬張り酒を飲み
愛を育む。
別日、同じく扉をあける音が店内に響く。
常に不機嫌な奥様と
物静かな旦那様
同じく2人は常連だ。
「...........」
「こんにちわお久しぶりです」とピヨ彦
「あんたなんか喋りなさいよ、
あんたのそういうところが嫌い」
2人はいつもこの小さな焼肉屋で
ただひたすら肉を頬張り酒を飲み
ありもしない愛を育む。
おじさんと旦那様
同一人物だということを
奥様は知らない。
皆の愛がより育むために